米国がAMOLED表示装置及びその部品に対する337調査を開始、BOEに影響なし
BOE(京東方、株コード:000725.SZ)は1月29日正午、米国国際貿易委員会(USITC)が特定のアクティブマトリックスOLED(AMOLED)表示装置及びその部品に対する337調査を開始したが、BOEの生産・経営に重大な影響はないと発表した。
1月29日13時58分現在、BOEの株価は4.23%下落し、1株あたり6.11元となった。
今回の337調査は、アイルランドのSolas OLED Ltd.が米国国際貿易委員会に申請を行い、BOE及びその子会社、その他多数の表示装置分野企業が米国向けに輸出・輸入・販売した特定のAMOLED表示装置及びその部品が特許権を侵害したと主張し、337調査の開始と限定排除命令・禁止令の発令を求めたもの。
現在、BOEは米国国際貿易委員会が本件の調査開始通知を発出したことを確認している。この通知は337調査の通常の手続きであり、BOEは337調査手続きに従う。確認によると、Solas OLED Ltd.は現在、BOEの特定AMOLED製品について2件の米国特許を主張しており、配線基板(アレイ基板)と駆動回路技術に関連する。
BOEは、OLED分野で中核的なキーテクノロジーを掌握し、自主知的財産権を有していると表明。本件を受け、専門のワーキンググループを設置し、337調査に積極的に対応する方針だ。予備判断では、今回の337調査はBOEの現行の生産・経営に重大な影響を及ぼさない見込みで、関係者との協議を積極的に進め、会社と全ての株主の合法的権益を堅守するとしている。
BOEは既に世界最大級のLCDパネルメーカーの一つであり、OLEDパネル事業も急速に成長中。現在、重慶・綿陽・成都・福州にて4つの第6世代フレキシブルAMOLEDパネル生産ラインが稼働中、建設中、または計画段階にある。BOEによれば、AMOLEDフレキシブルディスプレイ製品は、ハイエンドスマートフォン・車載・折りたたみノートPC用ディスプレイの重要な選択肢となりつつある。
現在、サムスンは世界最大の中小型AMOLEDパネル供給企業で、今回の337調査にも関与している。BOEは世界第2位のAMOLEDスマートフォン用スクリーン供給企業。群智諮詢(Sigmaintell)のデータによると、2020年第1~3四半期におけるBOEの世界AMOLEDスマートフォンパネル出荷量シェアは9.7%で、サムスン(72.3%)に次ぐ位置にある。
2020年、BOEは初めてApple iPhoneのサプライチェーンに参入し、韓国のサムスン・LGDに続くiPhone向けフレキシブルAMOLEDスクリーンの新規サプライヤーとなった。しかし、群智諮詢の陳軍副総経理兼主任アナリストは今年1月、中国ビジネスニュースの記者に対し、BOEなどの中国フレキシブルAMOLEDパネルサプライヤーは現在主に国内市場に対応しており、海外市場はまだ多くないと指摘した。





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