日光下で視認可能なカラー表示に関して知っておくべき重要なポイント
屋外ディスプレイ用途において、太陽光との競合は大きな課題です。しかし、視認性を向上させる技術によって、この課題に対応することが可能です。まず重要なのは、ディスプレイが屋外でどのように使用されるかを明確にすることです。固定設置なのか、あるいは携帯型(ハンドヘルド)なのか。固定設置の方が難易度は高く、スマートフォンのような携帯型デバイスは、手首の角度を調整することで外光条件を補正できるため、比較的容易です。さらに、モノクロ表示で足りるのか、それともカラーが必須かを判断することも初期段階で極めて重要です。
カラーを選択する場合
最終製品においてフルカラー表示が求められる場合、主な選択肢は以下の2つです:
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真のトランスフレクティブ方式カラーTFT LCDパネル
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日光下視認性を強化した透過型TFT LCDディスプレイ
トランスフレクティブ方式は高価であり、サイズの選択肢も限られています。また、TFTセル内部に部分反射層を形成する設計上・製造上の課題があるため普及は限定的で、技術の移り変わりも速いため陳腐化リスクが高い傾向があります。
一方、標準的な透過型カラーTFTをベースに高輝度バックライトや光学処理を組み合わせる方が、一般的にはコスト効率が高く、より幅広いモジュール統合要件に対応できます。
なお、屋外の強い外光条件下では、トランスフレクティブ方式の方がコントラスト性能に優れる場合があります。
サンライトリーダブルディスプレイの仕組み
屋外用途の需要とトランスフレクティブパネルの制約を背景に、ハイブリッド型の「サンライトリーダブルディスプレイ」が開発されました。反射防止型フロントポラライザー、高効率リアポラライザー、高効率バックライトリフレクターを適切に組み合わせることで、外光の一部を再利用しつつ、高輝度バックライトを併用することで高環境光下での画質を大幅に改善します。屋外使用においては、常時バックライト点灯が必要です。
モノクロ用途はよりシンプル
一方、モノクログラフィックディスプレイでは、液晶セル外側にトランスフレクティブポラライザーフィルムを追加するだけで構成できるため、製造は容易です。低照度環境から高照度環境まで幅広く使用できるため、最も一般的なモノクロ表示方式として広く採用されています。
さらなる対策
高コントラスト画像(太字アイコンや大きめの黒文字/白背景)を用いる
ディスプレイを物理的に遮光する構造を採用する
強化カバーガラスやタッチパネルを重ねる場合は、空気層を残す従来の両面テープ方式ではなく、光学ボンディングを採用することで反射面を低減し、日光下での視認性を向上させる
結論
屋外の高輝度環境で使用する製品においては、標準的な透過型カラーTFTディスプレイに妥協する必要はありません。アプリケーションに応じて最適化するいくつかの選択肢が存在します。
最適な性能とコストのバランスを取るためには、まず「最終ユーザーが、これら日光視認性強化のための追加コストに見合う価値を享受できるかどうか」を検討することが出発点となります。





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