適切なタッチスクリーン技術の選び方
ユーザーインターフェースシステムの一部としてタッチスクリーンの人気が高まる中、適切なタッチスクリーン技術を選ぶことは重要な設計判断となっています。抵抗膜方式(resistive)や投影型静電容量方式(projected capacitive, PCAP)など、それぞれのタッチスクリーンには多様なメリットがあります。では、多種多様なタッチスクリーンの中から、最適なユーザー体験を提供できるものをどう選べばよいのでしょうか?
タッチスクリーン技術を選ぶ際に考慮すべき6つのポイント
本ブログでは、製品開発初期に必ず考えるべき6つの重要な質問を紹介します。これにより、次のプロジェクトに最適なタッチスクリーン技術を選択する助けになります。
1) デバイスの使用目的は何か?
まず、デバイスが何に使われるのかを明確に定義しましょう。用途によって使用可能なタッチスクリーンが決まることが多いです。例えば、過酷な環境にさらされる軍事用途なのか、耐久性をあまり必要としない低価格のおもちゃなのかで、必要な機能性や耐久性、入力方式、価格帯は大きく異なります。使用目的が絞れたら、次に必要な機能を見極めましょう。
2) 必要なタッチ機能は?
ユーザーが指一本でのシングルタッチ入力だけで十分ですか? その場合はシンプルな4線式抵抗膜方式がコスト面で最適です。しかし、ズームやスクロール、マルチタッチ機能が必要なら、投影型静電容量方式(PCAP)や抵抗膜式マルチタッチスクリーン(RMTS)など、マルチタッチ対応のスクリーンを選ぶ必要があります。
3) どのようにタッチ操作が行われるか?
タッチスクリーンの入力検知方法は種類によって異なるため、どのような操作環境かを考慮しましょう。手袋を着用したまま操作する、またはペンやスタイラスで操作する場合などは、それらの入力を検知可能なスクリーンが必要です。投影型静電容量式は特定のスタイラスや手袋に対応できますが、静電容量の変化を感知できる必要があります。ほぼどんな物体でも認識できる抵抗膜方式は、より多様な入力手段に適しています。
4) 使用環境は?
タッチスクリーンが使用される環境も重要です。医療現場の強力な洗浄剤にさらされるのか、工業環境の衝撃に耐える必要があるのかなど。耐久性や清掃性が重要なら、カバーガラスに傷がついても入力検知に影響しないPCAP技術が理想的です。そうでない穏やかな環境なら、抵抗膜方式でも十分な性能を発揮し、コストを抑えられます。
5) 予算は?
PCAP技術は普及が進み価格が下がってきていますが、抵抗膜方式の方が依然として安価です。単純なおもちゃやゲームなどの低価格用途なら、シンプルな4線式抵抗膜方式がコスト的に優れています。一方、高級感や高機能を求めるコンピュータやスマホなどでは、投影型静電容量方式への投資が価値あるものになります。
6) 想定される操作回数は?
各方式には耐操作回数の目安があります。数千回程度の操作なら4線式や8線式抵抗膜方式が適していますが、より多く使われるなら5線式が向いています。何百万回もの操作が想定される場合は、ほぼ無限の入力に対応可能な投影型静電容量方式が理想的です。
これらは最適なタッチスクリーン技術選びの良い出発点ですが、考慮すべき変数は他にも多くあります。プロジェクトの詳細なご相談やカスタムソリューションについては、ぜひ専門家との相談をお勧めします。





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